穢翼のユースティア 初回版★★★★★
シナリオ:B
テキスト:B
音楽:A
グラフィック:A
キャラ:A
萌え:C
演出/システム:A
感動:B
エロ:B
総評:
90最初から最後まで安定した面白さ。ゲームとしての完成度も非常に高い。
今までのオーガストに対する印象をガラリと変えてくれた作品。
※以下中々の長文
【ストーリー】
《ノーヴァス・アイテル》は、かつて人間が神に見捨てられ、世界が混沌の濁流に飲み込まれた時、聖女イレーヌが神に許しを請い、それを受けいれた神によって空に浮かせられた都市である。以後数百年、代々引き継がれた聖女イレーヌの力によって、この浮遊都市は守られてきた。《ノーヴァス・アイテル》には貴族が住む上層と、民衆が住む下層の二つの区域があった。
10数年前、《終わりの夕焼け(トラジェディア)》と呼ばれる光が天蓋を覆い、《ノーヴァス・アイテル》の下層の一部が地盤沈下した。後に《大崩落(グラン・フォルテ)》と呼ばれるこの悲劇では多くの人々が死に、生き残った人々の生活も激変させた。地盤沈下した区域は後に「牢獄」と呼ばれるようになる。牢獄の周囲は断崖絶壁となり、他の層とは容易に行き来ができなくなった。
国が《特別被災地区》として見放し、無秩序状態に陥った牢獄で、ボルツ・グラードは《不蝕金鎖》(ふしょくきんさ)と呼ばれる組織を作り、下層との物資をやり取りする仕組みを作って物流を独占した。そして手をこまねくだけの取り残された役人に代わって規律を作り、復興に尽力することによって、牢獄の事実上トップの組織となった。今でも《不蝕金鎖》は牢獄を支えている。
かつて《不触金鎖》で暗殺者として働いていたカイムは、今は娼館街の何でも屋として生きている。ある日、ボルツの息子で《不触金鎖》の頭であるジークフリードから依頼を受け、下層から売られた女性たちを連れて牢獄へ向かう馬車を迎えに行ったが、そこで見たのは女性たちの惨殺死体であった。その中で一人だけ生きていたのは、背中に羽が生える羽化病に罹患した少女ユースティアであった。
(wikiより転載)
ちょっと独自の用語も多かったりするので、プレイする場合は公式HP等で確認することを勧めます。
終わりかけた世界にただ一つの浮遊都市。その都市でさえも崩落が起こり、羽化病という不治の病が流行したりと、本当の終わりが近づいていた…。
牢獄、下層、上層、大聖堂、王城等、様々な場所、様々な思想の人。そこから始まるドラマ。
これに暴力、殺人、拷問等を取り入れることで、より深みが増す。
AVGなのに世界観故かRPGっぽさを感じることも。
【シナリオ】
序章、1章、2章、3章、4章、5章の構成…かな?
1章からはキャラ毎にスポットを当てたお話。章後半の選択肢で√入るか、次の章へ進むかを選ぶことになる。メインヒロイン以外の√だとちょっとえっちして終わりという仕様。
プレイ時間は1章で約5~6時間ほどで、
合計は25~30時間くらい?それ程長くはないはず。
【キャラクター】
キャラクターの魅力は中々のもの。
主人公(カイム)声付きの主人公でしたが、違和感無し。
幼い頃に色々あったためか、かなりクールで皮肉屋な面があるが、実は結構優しいところも。
ギャルゲーの主人公としてはかなりの高スペックの持ち主。
まぁちょっとプレーンな主人公とは言い難いため、合わない人もいるかもしれませんね…。自分はかなり気に入った主人公でした。
ティア ★★★☆☆

ティアちゃんまじ天使。
小動物的な可愛さがいいですね。
√、最終章ではメインヒロインとしての役割をしっかり果たしてくれました!
ティアは上の画像のシーンが良かった…(´;ω;`)
フィオネ ★★★★☆

仕事のできる女、というイメージかなぁ。
心の芯がしっかりしているキャラで、誠実さ、聡明さが好印象。
だけどその一方で仕事一筋に生きてたためか、
牢獄に行く私服が無いw√は序盤ということで世界観を生かしたストレートな感じ。
彼女の√以外でもちょくちょくいい場面に出てきて、いい味を出してる。
エリス ★★☆☆☆
メンヘラ(^q^)いや、見た目は好きなんですよ。見た目は。
あとメガネは絶対着けないほうがいいです。
√ではかなりのメンヘラっぷりを発揮してくれて内心イライラしてましたw
聖女イレーヌ ★★★☆☆

聖女ということでかなり神秘的な雰囲気を纏っているものの、その中身は世間知らずだけど基本は普通の町娘のちょっと礼儀正しい版的なw
フィオネ以上に自身の芯が固く、融通がきかない時もあるが、それが強さであり、魅力でもある。
主人公とのチェスの場面は良かったです。
√としては中盤ということで、都市の秘密が徐々に明らかになっていくところ。大きな事件も。
"とある事実"を知ることになりますが、そこからがこの作品の本質になっていく。
ラヴィリア ★★★☆☆
いい人。いや、何気に好きだったけど。
一応√があるものの待遇はサブキャラ並…。
Hシーンのためだけに入れたに違いねぇな!
リシア ★★★★☆

王女様。最初は完全に世間知らずだったけど、目に見えて成長していく様は彼女本来の人柄、王としての資質を感じました。
√はかなり熱い展開になってきてます。
ヴァリアス率いる近衛騎士団を動かすシーンは鳥肌物。
そしてこのゲームで唯一涙を流してしまった戴冠式のシーンは本当に良かった。
サブキャラざっと思いつく限りではジーク、メルト、オズ、ベルナド、ルキウス、システィナ、ギルバルト、ナダル、ヴァリアス、クーガー、ガウ、クローディア、リサ、アイリス……とか?
それぞれがちゃんと作品に関わっているキャラで、個々として十分に役割を果たしていると思います…が、ちょっと物足りなかったキャラだけをピックアップ。
ベルナド…もうちょっと頑張って欲しかった。クソ野郎だけど、いい味出してるキャラだったゆえに。
ガウ…どう考えても
福音飲まない状態での主人公との一騎打ちの方が良かったと思うんだ。
【グラフィック】
べっかんこう先生の安定の
判子クオリティ…ってほどの判子感は感じませんでした。
キャラ事態の個性も強めだからかな。
1280×720なのはポイント高し。
CGの質は業界トップクラス。特に背景が素晴らしすぎる。
牢獄、下層、上層、大聖堂、王城等…様々な場所を、その雰囲気を崩すどころか完璧に描写している。
ここまでゲームの世界観を完璧に描写した背景というのは初めてでした。
ただ、一部のグロシーンにおけるCGが無かったのが…。
オーガストみたいなコンシューマーで出してるレベルの人気メーカーともなるとそういうのはやりたくてもできないのかもしれませんが、トラウマになるレベルのCGも見てみたかった。
【演出】
バトルシーンの演出が物足り無かったことだけが唯一残念。
【システム】
上記で書いたとおり、このゲームの画面サイズは1280×720となっていますが、小さい画面サイズにも変更可能。
コンフィグ画面はいじれる要素満載!
多すぎて何が何だかよくわからねー!という方もご安心を。本ゲームでは設定したい項目にマウスオーバーをすると下に説明文が表示される。こういう配慮はとても親切だと感じました。
ジェスチャーという独自の機能があったのも印象的(使ってないけど)。
ジェスチャー、キーボード、マウス設定に関してもドラッグ&ドロップで動作を変更できるUIで、直感的でわかりやすい。
これでデフォでパッド対応してたら最強すぎた…!
ただしそれを除いても非常に凝ったシステム。
いじれる要素を増やすだけではなく、説明文を表示させたり、より直感的にわかりやすくしたということはかなり評価高いです。
【音楽】
安定のActive Planets( ・`ー・´)
グラフィックで書いた"背景"についてと同様、完璧にユースティアの世界観を奏でている。
全体的に管楽器系、ケルト風味があるかも。やっぱり全体的にRPGっぽいw
あとはわかりやすさがいいよね。城の曲とかはもう本当に
「あー、これは城だわー」って感じで笑ってしまうw
サントラも5枚組との話…。欲しいです><
【エロ】
オーガスト安心のエロシーン!…ということでしたが、どうにもべっかんこう絵では乗り気にならず、オカズとしては使ってません。
いやしかし、
娼婦の3人とのえっちシーンをしっかりおまけに入れてくるあたりは流石抜きゲーメーカーのオーガスト><【感想】
中々の長文になってしまいましたが、それだけ面白かったということで!
わかりやすく、王道なストーリー。それぞれ個性があり、サブキャラでさえも確固たる存在感を持ったキャラクター達。世界観を正確に彩るグラフィック、BGM。
総合的なゲームとしての完成度は最高レベル。これほどのエロゲは果たしていくつあるのやら……。
絶対にハズレない、色々な人にオススメできる良ゲーだと思います!
ラストは映画みたいです。読後感もしっかりあります。
…そういえばCG全部埋まってないけど、おまけ全部やれば埋まるのかな?なんか面倒でやってないというw
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ティアの焚き火はいいですね、ブワッときました。
発売直後にプレイしたので張りませんでしたが俺もSS撮ってましたw